2010年3月8日月曜日

香港にオフショア人民元センターを-呉・元人民銀副総裁

3月8日(ブルームバーグ):中国人民銀行(中央銀行)の呉暁霊・元副総裁は、中国は香港にオフショア人民元センターをつくり、人民元建ての金融商品の提供を増やすべきだとの考えを明らかにした。北京で8日行われた記者会見で述べた。

  呉元副総裁は、人民元を世界的な通貨として支えるほど中国経済は強くなく、人民元の国際化は依然として長期的な目標だと指摘した。

  また、中国が投資を呼び込むためには、より深く広範な金融市場が必要だとも語った。

ソロス氏:金相場のバブルを示唆-ゴールドマンなど最高値更新を予想

3月1日(ブルームバーグ):著名投資家ジョージ・ソロス氏が金相場の上昇に一役買っている。「バブル」を考慮しながらも持ち高を2倍に増やしている。米ゴールドマン・サックス・グループやバークレイズ・キャピタル、英HSBCホールディングスは、金相場はバブル崩壊前にさらに上昇すると予想している。

  米証券取引委員会(SEC)への2月16日の届け出によると、ソロス・ファンド・マネジメントは、金連動型ETF(上場投資信託)としては最大の「SPDRゴールド・トラスト」の持ち高を2009年10-12月(第4四半期)に152%増やした。同社の運用資産は約250億ドル(約2兆2000億円)。

  金相場は過去最高値に達した昨年12月3日以降、8.9%下落しているが、ブルームバーグがアナリスト22人を対象に実施した調査では、15人が最高値を更新すると予想。予想中央値では、今年16%上昇し1300ドルに達するとみられている。

  ソロス氏(79)は1月、スイスで開催された世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)で「金利が低水準の局面では資産バブルは膨らむ状況にある。現時点でも拡大している」と指摘。「究極のバブルは金だ」との見方を示した。

  グリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、ハイテクバブルが2000年に崩壊する3年前に金融市場の「根拠なき熱狂」に対して警鐘を鳴らした。S&P500種株価指数はこの間に89%高騰した。ソロス氏は1月28日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで当時を振り返り、バブルの始まりの時期に買いを入れるのは「理にかなっている」と述べた。

  金相場は2000年末以降、4倍に上昇しており、ジョン・ポールソン氏やポール・チューダー・ジョーンズ氏、デービッド・アインホーン氏らヘッジファンド運用者の投資も引き付けている。

  ポールソン氏が運用するクレジット・オポチュニティーズ・ファンドのリターン(投資収益率)は、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン資産の下落を見込んだ投資で07年にほぼ6倍に上昇。アインホーン氏は昨年10月、自身が率いるグリーンライト・キャピタルが、ドル相場の下落を見込み金を購入したことを明らかにした。

               「単なる資産」

  米チューダー・インベストメントは米国の産金最大手、ニューモント・マイニングの株式の持ち高を09年10-12月に約4倍に増やした。ポール・チューダー・ジョーンズ氏は昨年10月、顧客向け書簡で、金は「単なる資産であり、人生の他のすべての事柄と同じようにふさわしい時間と場所がある。そして、今がその時だ」との見解を示した。

  ブルームバーグが集計したデータによると、ETF大手4社のファンドの金の保有高は計1583トン。米国やドイツ、イタリア、フランスの中央銀行か政府、国際通貨基金(IMF)に次ぐ量だ。

  英調査会社GFMSによると、昨年は世界的リセッション(景気後退)の影響を軽減するための投資先として金需要が拡大したことから、金地金や金貨などの投資需要は1820トンに倍増した。GFMSの1月13日の発表によると、投資需要が宝飾品向け需要を上回ったのは約30年ぶり。金相場は最高値の1226.56ドルに達した。10年前には中央銀行が売却を進めるなか、20年ぶりの安値である251.95ドルまで下げた。

  アメリカン・プレシャス・メタルズ・アドバイザーズのマネジングディレクターで、中央銀行や鉱山会社にアドバイスするジェフリー・ニコルズ氏は「ソロス氏は金相場のバブルが到来すると考えているようだが、バブルはしばらくの間続くと予想される。そこから利益を得ることを望んでいる」と指摘。「バブルが到来する可能性はあるが、バブルが終わる前に金は2000ドルか3000ドルに高騰し得る」との見方を示した。

  ソロス・ファンド・マネジメントは、09年末時点でSPDRゴールド・トラストにとって4番目の大口投資家となっている。SPDRファンドの金保有高は1107トンと、スイスや中国をしのぐ。

2010年3月6日土曜日

ポールソンなどヘッジファンド、ギリシャ債売り予想で利益-FT紙

3月1日(ブルームバーグ):米ポールソンを含む3、4社のヘッジファンドが、欧州の銀行によるギリシャ債売りを予想することで大きな利益を上げた。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)がヘッジファンド業界内の関係者の話を基に報じた。関係者の名前は明記していない。同紙によると、ポールソンは特定の投資についてコメントを控えた。

財務省:外為特会の借入限度枠5兆円引き上げへ-運用益増で

 3月5日(ブルームバーグ):財務省は外国為替市場での介入資金の原資となる外国為替資金特別会計の借入限度枠を現行の140兆円から5兆円引き上げ、145兆円に拡大する。内外金利差に伴う運用益の増加が主な要因で、2010年度予算案に盛り込んでいる。同省関係者がブルームバーグ・ニュースに明らかにした。

  外為特会では過去の円売り介入で取得した外貨資産の利子収入などの運用益を例年、3兆円程度確保しており、ほぼ同額の政府短期証券を発行して円資産に転換し、うち一部を積立金、残りを一般会計に繰り入れている。10年度予算案では、財源確保のための特例措置として2.5兆円全額を一般会計に繰り入れている。

  これまで円売り介入時に発行した政府短期証券に、運用益分の追加発行を加えた総額は08年度決算の段階で106.9兆円、09年度末には110.3兆円に上る見通し。これに将来の介入の可能性に備えて過去の年間最大の介入額約32兆円(03年度)を足して試算すると140兆円を超えるため、限度枠拡大に踏み切った。

  限度枠の引き上げは大規模介入を断続的に実施していた最中に編成された04年度予算で100兆円から140兆円へ大幅増額して以来だが、04年4月以降の介入実績はゼロ。財務省は今回の措置について、あくまでも外為特会の運用上の理由としている。

  同省が5日発表した外貨準備高は今年2月末現在で1兆510億7900万ドル(約93兆円)。保有資産とほぼ同額の負債が存在するという、外為特会の問題点を浮き彫りにしたともいえる。

  JPモルガン・チェース銀行の佐々木融チーフFXストラテジストはブルームバーグ・ニュースに対し、「今回の措置は全く介入と関係ない。会計上のテクニカルな話だろう。介入に対する可能性や、それに対する姿勢とかは全く関係がない」と指摘。

  さらに「規模が膨らみ、大きな為替リスクと金利リスクを抱えている外為特会をさらに積み上げることはしないだろう」とし、「介入の可能性は極めて低い」との見方を示した。

ロンドン金:ユーロ建て現物相場が過去最高値、837.35ユーロ

3月5日(ブルームバーグ):5日のロンドン金市場では、ユーロ建ての現物相場がロンドン時間午後2時51分現在、1オンス=837.35ユーロと、過去最高値を更新した。

ロシア、ルーブル廃しカザフ・ベラルーシとの共通通貨も-第1副首相

3月5日(ブルームバーグ):ロシアは通貨ルーブルを廃止し、旧ソ連のベラルーシ、カザフスタンとの共通通貨創設に動く可能性がある。シュワロフ第1副首相が5日、その可能性を排除しないと語った。3カ国は協力を拡大し、ドル依存低下を目指している。

  同第1副首相はモスクワでの会議で、「将来的にこれらの国との共通通貨同盟に移行する可能性を排除しない」と述べた。そのような地域連合は欧州連合(EU)をモデルにしたものになると説明した。新通貨に関する協議はまだ行われていないと付け加えた。

  今年1月1日にはロシアとベラルーシ、カザフスタンの間で関税同盟が発効。3カ国は2012年までに単一経済圏を創設することを計画している。シュワロフ第1副首相は、統一通貨創設は経済統合の「次の一歩として論理的なものだ」と述べた。

  ロシアは貿易での地域通貨の利用促進や外貨準備の多様化によって、ドルへの一極集中がもたらすリスクの軽減を図っている。

ギリシャ新発10年債、初日取引で上昇-調達成功で安心感

3月5日(ブルームバーグ):ギリシャが4日発行した50億ユーロ(約6070億円)相当の10年国債は、初日の取引で上昇した。多大な財政赤字を抱える同国が資本市場からの資金調達に成功したことで、安心感が広がった。

  INGグループの価格によると、新発10年債(表面利率6.25%)は額面1ユーロに対し約0.9950ユーロ、利回りは6.31%となっている。発行価格は0.9894ユーロだった。

  ドイツ10年債とのスプレッド(利回り格差)は3.15ポイント。これはギリシャの調達コストがドイツの2倍であることを意味する。1月28日には3.96ポイントまで拡大していた。