2009年3月28日土曜日

働かずに収入を得る方法~米国政府穀物相場操作(インフレ誘導)のトリック

CO2を「金のなる穀物」に-米農家、気候変動対策法に期待(2)
3日26日(ブルームバーグ):レックス・ウーリン氏はトウモロコシと大豆を栽培している。米ネブラスカ州ウィルコックスでは、農業経営者らが2007年に新しい商品の生産を開始した。二酸化炭素(CO2)である。

ウーリン氏は保有する800エーカーの農地を耕さないことにより、地中や空中への年間推計470トンのCO2の排出を抑制。シカゴ気候取引所で売却できるCO2排出枠を獲得した。最初、近隣の農業経営者たちは半信半疑だった。

ウーリン氏は「近所の人たちには環境保護論者と呼ばれた。だから、最初にもらった小切手を見せたのさ」と語る。

ウーリン氏にはシカゴ気候取引所が実施するCO2取引の試験的なプログラムから年間約3000ドル(約29万5000円)が支払われる。大きな額ではないが、米議会が全米規模の温暖化ガス削減義務付けを検討するなか、同プログラムはウーリン氏にさらに高額の利益をもたらす可能性がある。

オバマ米大統領と議会の民主党リーダーらは、政府が発行する排出枠を企業に配分することにより、地球温暖化を抑制する「キャップ・アンド・トレード方式」を支持している。将来、許容される排出量が減少すれば、企業は排出量を削減するか排出枠を購入する必要が出てくる。風力や太陽光発電などのクリーンエネルギー技術を採用する事業は、排出枠を売却し利益を上げることができる。

農業を主産業とする一部の州の議員や農業団体は、ウーリン氏のような農業経営者もCO2排出枠の創出が可能になる政策を望んでいる。環境に配慮した農業技術を採用したり、植林したりする農業経営者は、カーボン・オフセット(CO2の相殺)によって排出枠を獲得し、政府が配分する排出枠同様に市場で売却することができるようなる可能性がある。

「新たな収入源」

ビルサック米農務長官は、CO2が「従来の農業支援のあり方を変える」可能性のある「新たな収入源」になるとみている。

シカゴ気候取引所は現在、任意のCO2排出削減に合意している自動車大手フォード・モーターや電力会社のアメリカン・エレクトリック・パワーなどの企業に農家が排出枠を供給する試験的プログラムを実施している。シカゴ気候先物取引所は昨年11月、キャップ・アンド・トレード方式の義務付けが法制化された場合に利用可能な先物の取引を開始した。

ノースダコタ州農民組合は、農業関連のCO2排出枠を最も多く獲得している。同組合のロバート・カールソン代表によると、組合員3900人がこのプログラムに参加しており、参加者には今年、計約900万ドルが支払われる予定だ。

2009年3月25日水曜日

ヘッジファンド運用者の08年報酬番付:ソロス氏は4位(表)

3月25日(ブルームバーグ):インスティテューショナル・インベスター・アルファ誌によるヘッジファンド運用者の2008年報酬番付は以下の通り。

  上位25人の報酬総額は116億ドル(約1兆1330億円)だった。

順位  名前    会社名 08年報酬
                         概算(億ドル)
1 James Simons Renaissance Technologies Corp. 25
2 John Paulson Paulson & Co. 20
3 John Arnold Centaurus Energy 15
4 George Soros Soros Fund Management 11
5 Raymond Dalio Bridgewater Associates Inc. 7.80
6 Bruce Kovner Caxton Associates LLC 6.40
7 David Shaw D.E. Shaw & Co. 2.75
8 Stanley Druckenmiller
Duquesne Capital Management 2.60
9= David Harding Winton Capital Management LLC 2.50
9= Alan Howard Brevan Howard Asset Management 2.50
9= John Taylor Jr.FX Concepts Inc. 2.50
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出典:インスティチューショナル・インベスター
http://www.institutionalinvestor.com

SDRを新準備通貨とする案、長期的な議論必要=IMF筆頭副専務理事

3月25日10時34分配信 ロイター

[ワシントン 24日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)のリプスキー筆頭副専務理事は24日、IMFの特別引き出し権(SDR)を新たな準備通貨とする案は特に目新しいものでなはないと指摘した上で、今後も議論が続くとの見方を示した。
同筆頭副専務理事は、SDRを米ドルに代わる世界的な準備通貨とする提案を中国高官が行ったことに対し、記者会見でコメントを求められ「こうした議論には、世界の経済と金融システムがどれだけ堅調かという懸念が伴う」と述べ、「多くの国により運営される機関が管理する通貨を世界的な通貨とするアイデアは、
目新しいものではない」と指摘した。
ただ「これは真面目な提案であり、この案の支持者も短期的な問題ではなく、長く研究し検討しなければならない案件であると認識していると考える」と述べ、SDRを新たな準備通貨とする案を完全には否定しなかった。


特別引出権(SDR)
http://www.imf.org/external/np/exr/facts/jpn/sdrj.htm
SDRは、加盟国の既存の準備資産を補完するために1969年にIMFが創設した国際準備資産です。SDRはIMFのクォータに比例して加盟国に配分されます。SDRはIMFや一部の国際機関における計算単位として使われています。SDRの価値は主要な国際通貨のバスケットに基づいて決められます。

SDRの創出の理由と現在の利用目的
特別引出権(SDR)は、1969年に固定為替相場制のブレトン・ウッズ・システムを支援するためにIMFによって創出されました。このシステムに参加している国は、為替相場を維持する義務に従い、世界の為替市場で自国通貨を購入するために使用できる公的準備―政府または中央銀行が保有する金及び広く受け入れられる外貨―を必要としました。しかし、その重要な準備資産の2つである金*と米ドルの国際的供給は、世界貿易の拡大と当時起こりつつあった金融発展を支えるには不十分であることがわかりました。そのため、国際社会はIMFの監視の下に新しい国際準備資産を創出することを決めたのです。

しかしながら、それからわずか2-3年後、ブレトン・ウッズ・システムは崩壊し、主要通貨は変動為替相場体制に移行しました。さらに、国際資本市場の成長により、信用力のある国の政府の借り入れが促進されました。これらの結果、SDRの必要性は減少しました。

現在では、SDRは準備資産としては限定的に利用されているに過ぎず、その主な機能はIMF及び他の一部の国際機関の計算単位として使われるというものになっています。SDRは通貨ではありませんし、IMFに対する請求権でもありません。
むしろ、それはIMF加盟国がもつ自由に利用できる通貨に対する潜在的請求権といえます。SDRの保有者は次の二つの方法でSDRと引き換えにこれらの通貨を入手することができます。一つは、加盟国間の自主的な交換取り決めを通じて、もう一つは、IMFが強い対外ポジションを持つ国を指定して、弱い対外ポジションを持つ国からSDRを購入させることによってです。

SDRの価値
SDRの価値は当初、純金0.888671グラムに相当するものと決められましたが、これは当時、1米ドルに相当しました。しかし、1973年のブレトン・ウッズ・システムの崩壊に伴い、SDRは通貨バスケットとして再定義されました。今日、バスケットはユーロ、日本円、英ポンド、米ドルで構成されています。米ドルで表示したSDRの価値はIMFのウェブサイトに毎日掲示*されています。その価値は、ロンドン市場における正午の為替相場をもとに、4通貨の特定金額を米ドルに換算したものの合計として毎日計算されます。

バスケットの構成は、世界の貿易及び金融制度における各通貨の相対的重要性を反映させるよう、5年ごとに見直されます。2005年11月に行われた最新の見直し*では、財およびサービスの貿易額、IMFの他の加盟国によって保有される当該通貨建ての準備の額に基づいて、SDRバスケットの通貨割合が改定され、同改定は2006年1月1日から実施されました。理事会による次回の見直しは2010年末に予定されています。

SDRの金利
SDRの金利*は通常の(譲許的でない)IMF融資*に対して加盟国に課される金利や、SDR保有に対して加盟国に支払われたり課されたりする金利、そしてクォータ出資額の一部に対して加盟国に支払われる金利を計算する際の基礎となります。
SDR
金利はSDRのバスケット構成通貨国の金融市場の代表的短期借入金利の加重平均をもとに毎週決定*されます。

SDR の配分
IMF協定の下では、IMFは加盟国に対しその出資割当額に比例したSDRを配分することができます。IMFはSDRの配分により利息がつかないが利払いもないコストのかからない資産を加盟国に提供します。ただし、加盟国のSDR保有額が配分額を上回る場合には、超過分に対して金利が支払われます。反対に保有額が配分額を下回る場合には当該国は不足分に対して金利を支払います。IMF協定はSDRの消却も認めていますが、現在までのところ、この条項は適用されておりません。また、IMFは自身にSDRを割り当てることはできません。

配分方法には次の二通りがあります。

SDRの一般配分:一般配分の決定は既存の準備資産を補完するという長期的かつグローバルなニーズに基づかなければなりません。一般配分は5年毎に検討されますが、これまでに配分決定は2回しか行われていません。第一回目の配分は1970-72年に行われ、総額93億SDRが配分されました。第二回目の配分は1979-81年で、累計額は214億SDRに達しました。

SDRの特別配分:1997年9月、IMFの総務会はIMF協定の第4次改正案を承認し、1回限りの特別配分を認めました。その結果、SDR配分の累計額は428億SDRに倍増することとなりました。この特別配分の趣旨は、81年以降にIMFに加盟した国々―加盟国の5分の1以上に達する―がこれまで一度もSDRの配分を受けていなかったという状況を是正し、IMFの加盟国すべてが公平にSDR制度に参加することができるようにするというものです。第4次協定改正案は総投票権数の85%を保有するIMF加盟国の5分の3(111カ国)が同意したときに発効します。2008年3月末現在では、77.68%の投票権*を持つ131カ国が改正案に同意しており、したがってもし16.75%の投票権を持つ米国が賛成すれば、改正案は発効することになります


詳細情報は、IMFのウェブサイト http://www.imf.org/ でご覧いただけます。

「米ドル基軸見直しを」中国人民銀行総裁

2009/03/23 22:03
 中国人民銀行の周小川総裁は23日、金融サミットを控え、現在の米ドル中心の国際通貨体制の見直しを求める論文を発表した。総裁は「基軸通貨国だけでは十分な流動性の提供と通貨の安定を両立することはできない」として、ドル基軸体制の限界を指摘した。

 周総裁は解決策として国際通貨基金(IMF)の準備資産である特別引き出し権(SDR)の役割を向上させるべきだと主張。SDRを構成する通貨の比率について国内総生産(GDP)に応じた見直しを求め、人民元を構成通貨に加えるべきだとの考えを示した。

 一方、同行の胡暁煉副総裁は23日の記者会見で、IMFが債券発行に踏み切った場合には「中国は購入を積極的に検討する」と述べた。(共同)

「人民元に連動の可能性」 香港行政長官が異例の発言

3月25日17時44分配信 産経新聞

 香港の経済情報サイト、網易財経などが25日伝えたところによると、香港の曽蔭権(ドナルド・ツァン)行政長官は24日、「将来的に人民元の完全な兌換(だかん)性が実現すれば、香港ドルの連動(ペッグ)対象を米ドルから人民元に切り替える可能性もある」と述べた。香港ドルは1983年以来、為替レートを1米ドル=7・75~7・85香港ドルの変動幅に抑える金融政策をとっている。香港政府幹部が米ドル連動制の見直しに言及するのは極めて異例。米ドルの信頼性に懸念を示したものと受け止められる。曽長官はまた、「人民元の兌換性が高まれば、上海が(金融機能を高めて)香港の国際金融センターとしての地位に影響を与える」とも語り、警戒感を示した。