2009年9月22日火曜日

NY外為(21日):ドル上昇、指標好感-FOMC注目

9月21日(ブルームバーグ):円は主要16通貨中、14通貨に対して下落。今会計年度の上期末に向け、日本企業による本国への資金送還が減少するとの観測が背景。ドルは対ユーロで続伸。8月末以降の対ユーロでの2%急落は続かないとの見方が広がり、買い戻された。

  RBCキャピタル・マーケッツのシニア通貨ストラテジスト、マシュー・ストラウス氏(トロント在勤)は「根底にあるドル安基調は変わっていない。ただ、FOMCを控えてリスクを抑える動きはあってもおかしくない」と指摘。「ドルは過去数日間の偏った取引で、極端に売られ過ぎた」と述べた。

ブルームバーグが91人のエコノミストを対象にまとめた調査によると、22日から2日間の日程で開かれるFOMCではフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0%から0.25%のレンジで据え置くと91人全員が予想した。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長と同会合参加者は住宅ローン担保証券の購入規模縮小について協議する公算が大きい。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト40人の予想中央値では、主要10カ国中で日本は唯一利上げを来年実施せず、政策金利を0.1%に維持するとの見通しが示された。ゴールドマン・サックス・グループによると、年末までに円は対ドルで1ドル=98円、対ユーロでは1ユーロ=142円に下落する見込みだ。日本の景気回復が減速するとの見方を理由に挙げている。

2009年9月21日月曜日

PIMCOのグロス氏:高利回り社債は値固めへ、50%上昇後

9月21日(ブルームバーグ):債券ファンド大手、米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のビル・グロス共同最高投資責任者(CIO)は経済専門局CNBCに対し、約50%上昇した高利回り社債相場は値固め局面が近いとの見方を示した。

米FRB、米財務省の外部審査要求を拒否=報道

 [21日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は、組織・ガバナンスについて外部の審査を受けるというガイトナー米財務長官の求めを拒絶した。ブルームバーグが複数の関係筋の話として伝えた。
 それによると、米財務省が打ち出したFRB審査案について、FRB高官らは、FRBの独立性が脅かされる可能性があると受け止めた。

 ガイトナー長官および財務省が要請した報告はまだ白紙になっていないものの、10月1日が期限のプロジェクトは停止状態という。

 FRBからのコメントは、いまのところ得られていない。

「パンドラの箱」開けたUBSの和解-他行の秘密口座が次々と露呈

9月18日(ブルームバーグ):スイスの銀行最大手UBSが顧客の脱税をほう助したとされる問題で米当局に7億8000万ドル(約710億円)支払った和解は、世界各地の銀行でパンドラの箱を開ける事態に発展した。

今月23日を前にオフショア口座の存在を明らかにすれば罰金支払いを免れるとしてUBSの米顧客に自己申告を促す米内国歳入庁(IRS)の時限プログラムは、スイス同業のクレディ・スイス・グループとジュリアス・ベア・ホールディングのみならず、リヒテンシュタインのLGTグループや英HSBCホールディングス、イスラエルのレウミ銀行の顧客からの申告殺到につながっている。

脱税の取り締まり強化を目指すIRSにとって、海外の資産運用会社をターゲットとする上での強みを手に入れた格好だ。2月に和解金7億8000万ドルを米当局に支払ったUBSは、顧客250人のデータを公開。さらなる情報を求めて提起された訴訟をめぐる8月の和解では、追加で4450人分を明らかにすることで合意した。

コステラネッツ・アンド・フィンクの弁護士ロバート・フィンク氏は「IRSが別の銀行を締め付ける可能性は非常に高い。今のような現象が山火事のように急速に広がるだろう」と話す。同法律事務所は250件余りの申告を手掛けたが、顧客がIRSに明らかにした口座が置かれていた銀行はスイス12行のほか、ドイツや英国、イタリア、ベルギー、シンガポール、香港に及んでいたという。

シルズ・クミス・アンド・グロスの弁護士ローレンス・ホーン氏は、顧客が口座を申告した銀行の拠点としてイスラエルとバハマ、ケイマン諸島などを挙げた。

フィンク氏とキャプリン・アンド・ドライスデールの弁護士スコット・ミシェル氏によれば、UBSの次にIRSに口座を申告する顧客が最も多いのはクレディ・スイス。同行の広報担当デービッド・ウォーカー氏は「当行の法令順守の基準は適切で、適用されるあらゆる法律に従っていると強く確信している」と電子メールで述べた。

UBSの広報担当カリーナ・バーン氏にコメントを求めて電話取材を試みたが、これまでのところ返答はない。