時事通信 10月22日(土)19時14分配信
【トリポリAFP=時事】リビアの元最高指導者カダフィ大佐の死亡の状況をめぐり、反カダフィ派の若い兵士がインターネット動画サイト「ユーチューブ」に投稿した動画で、カダフィ氏を捕らえ、射殺したのは自分だと名乗り出ていることが21日分かった。
カダフィ氏は、拘束後に敵味方の十字砲火にさらされ、頭部に被弾したとする国民評議会の説明と食い違い、死亡の状況をめぐる謎が深まりそうだ。
カダフィ氏を撃ったと主張しているのは、ベンガジ出身者からなる反カダフィ派勢力に参加した1989年生まれの兵士
。映像にはカダフィ氏が所持していたとされる金の指輪と血まみれの上着が映し出されている。指輪には妻の名前と結婚の日付が刻まれていたという。
兵士はシルトで捕らえたカダフィ氏に2発銃弾を撃ち込み、1発は脇の下に、2発目は頭部に当たった。それでもすぐには死亡せず、こときれるまで30分ほどかかったという。
証言によると、兵士はシルト攻撃に加わるため、ミスラタ出身者の部隊に合流。シルトの街頭で、帽子をかぶり、子供と女性と一緒に歩いてくるカダフィ氏に出くわした。
「やつはカダフィだ。つかまえろ」と仲間が叫んだのを聞き、兵士はカダフィ氏の腕をねじり上げて取り押さえた。同氏は黄金の拳銃を持っていた。
兵士はカダフィ氏を一発、平手で打った。するとカダフィ氏は「お前は私の息子のようだ」と言い、2発目の平手打ちを食らわせたところ、今度は「私はお前の父親のようだ」と言った。
それから兵士はカダフィ氏の髪をつかんで地面に引きずり倒した。兵士はカダフィ氏をベンガジに連れて行こうと思ったが、他の兵士たちがミスラタに連れて行くと言い張ったため、射殺を決意し、2発撃ち込んだという。
【緑の書のカダフィ ついに聖人となったか】
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