2011年5月29日日曜日

ルービニ教授:株価調整へ向け「転換点」、景気減速で下振れリスク

5月27日(ブルームバーグ):米ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授は、経済成長が減速し始める可能性があるため、株式市場は調整への「転換点」にあるとの認識を示した。同氏は2008年の金融危機を正確に予測したことで知られる。

  ルービニ教授は27日、ブダペストでの会議で、企業は世界的な回復に乗り売上高や利益を拡大し、株価上昇を支えてきたと指摘。現在は、世界的な景気減速の兆しで株価が押し下げられる可能性があると述べた。

  同教授は、「市場は世界的な景気回復が順調に進んでいると確信していたため、懸念事項など問題ではないとしてすべての懸念を一蹴することになると、2週間前まで私は考えていた」と発言。「しかし、現在は市場調整への「転換点」にあると考えるようになった。米国や欧州、日本、中国のデータは景気鈍化を示唆している」と続けた。

  さらに、「現在まで、株価は予想を上回る利益や売上高、利益マージンに支えられてきた」と指摘。「しかし、この3つのすべてが圧迫されている。世界的な経済成長の鈍化で、これらは下振れ方向でサプライズとなるだろう。調整が始まり、ボラティリティを高め、リスク回避の動きが強まるだろう」と語った。

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