2011年5月14日土曜日

シンガポール、リー・クアンユー顧問相が辞任へ

【シンガポール=岡崎哲】シンガポール初代首相で経済発展の基礎を築いたリー・クアンユー顧問相(87)と2代目首相のゴー・チョクトン上級相(69)は14日、共同声明を発表し、それぞれ現在の閣僚ポストを辞任すると明らかにした。

 7日の議会選で1965年の独立以来政権を維持してきた与党・人民行動党(PAP)が苦戦し、世代交代が必要と判断した。両元首相とも、議員としてはとどまる方針だ。

 今回の選挙では、物価高騰や貧富の格差拡大などに有権者の不満が高まり、解散前に2議席だった野党は過去最多の6議席を獲得するなど健闘。一方、PAPは過去最低の得票率で、史上初めて現職2閣僚も落選した。選挙結果がPAPに与えた衝撃は大きく、2元首相は辞任で世代交代を国民に印象づけ、リー顧問相の長男、リー・シェンロン首相(59)の求心力を回復する狙いもあるものとみられる。

(2011年5月14日21時06分 読売新聞)

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