5月17日(ブルームバーグ):中国の経済統計が「ハードランディング」のリスクの高まりを示唆しているとJPモルガン・チェースのエイドリアン・モワット氏が警告した。
アジア・新興市場担当チーフストラテジストを務めるモワット氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、不動産販売の需要が「非常に弱い」にもかかわらず、不動産の固定資産投資は今年1-4月で35%増加したと指摘。これは住宅在庫が今後増加し、建設活動の縮小につながることを意味するとの見方を示した。
同氏はその上で、「中国の統計について非常に懸念している。ハードランディングの可能性が高まりつつあることを示しているように思われる」と語った。また、商品相場を含めて世界的に市場は「調整」が続くとの見通しも示した。
上海総合指数は4月18日に5カ月ぶりの高値を付けて以来7.3%下落している。中国人民銀行(中央銀行)がインフレ抑制のために追加利上げに踏み切るとの懸念が背景。
今月16日付の上海証券報によると、国務院発展研究センターのマクロ経済研究部の余斌部長は、中国が依然としてインフレ圧力に直面しており、消費者物価はピークに達していないと指摘。中国経済は減速に見舞われていると述べた。
クレディ・スイス・グループは17日付のリポートで、中国の輸出の伸びが年央ごろには高めの1桁台に減速する公算が大きいとの見通しを示した。
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