3月10日(ブルームバーグ):米経済誌フォーブスが発表した2011年の世界長者番付で、メキシコの富豪カルロス・スリム氏が2年連続で首位となった。
米州最大の携帯電話サービス会社などを保有するスリム氏(71)の純資産は、前年比で205億ドル(約1兆7000億円)増加した。2位は米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長(55)で、資産は30億ドル増の560億ドル。3位は米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェット最高経営責任者(CEO)で、500億ドル。上位3人の順位は昨年と同じだった。
今年の番付では、資産額10億ドル以上の「富豪」が計1210人と、過去最高になった。これまでの最高は08年の1125人。新たに番付入りした214人のうち、中国が54人、ロシアが31人だった。アジア太平洋地域の富豪の数は過去10年余りで初めて欧州を抜き、地域別での増加数はトップ。105人が番付入りした。都市別ではモスクワ(79人)がニューヨーク(58人)から首位の座を奪った。
フォーブス・メディアのスティーブ・フォーブス主筆は9日、同番付の発表記者会見で、「世界的に大きな話題は、個人よりもBRICsと呼ばれる新興国諸国とアジア太平洋地域での動きだ」と語った。
同主筆はスリム氏の資産額について、前年比で他の誰よりも大幅に伸びたと指摘。「今年は段違いだった」と述べた。
ザッカーバーグ氏躍進
ソーシャルネットワーキング・サイト(SNS)を運営する米フェースブックの共同創業者兼CEOのマーク・ザッカーバーグ氏(26)は今年52位と、昨年の212位から大幅躍進した。
アジア勢トップは世界最大の鉄鋼メーカー、アルセロールミタルのラクシュミ・ミタルCEO(60)で、全体の順位は5位から6位に下げた。資産は24億ドル増の311億ドル。
香港を除く中国の富豪トップはロビン・リー(李彦宏)氏(42)で、世界番付の順位は10年の258位から95位に上昇した。同氏の資産は59億ドル増の94億ドル。同氏は中国の検索サイト最大手、百度(バイドゥ)のCEO。香港の最大の富豪は前年に続いて李嘉誠氏(82)で、資産は50億ドル増の260億ドルとなり、全体では11位だった。
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