2011年2月27日日曜日

米国債(25日):週間で5月以来の大幅高、リビア騒乱で

2月25日(ブルームバーグ):米国債市場では10年債が週間ベースで昨年5月以来の大幅高。リビア騒乱で安全を求める買いが入った。原油高が景気腰折れにつながるとの懸念が強まったことも買い材料。

  第4四半期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み、年率)改定値が予想を下回り、国債利回りは2日連続で低下した。株価が上昇し、スイス・フランが逃避需要の弱まりを映して下落したものの、30年債利回りは過去1カ月の最低水準に低下した。ニューヨーク連銀が72億ドル相当の2018年5月-21年2月償還債を購入したことも相場を支えた。

  ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト兼エコノミスト、ガイ・リーバス氏は「中東情勢というリスクがあるため、市場は売り持ちを敬遠している。週末で流動性は低下するがイベントリスクは低下せず、市場は逆をつかれるのを望んでいない」と指摘した。

  BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間午後5時5分現在、10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイント)低下の3.41%。10年債(表面利回り3.625%、償還2021年2月)価格は9/32高の101 24/32。利回りは週間では2010年5月21日以来で最大の17bp低下。

  S&P500種株価指数は1.1%上昇。ニューヨーク原油先物4月限は今週14%上昇。前日には1バレル=103.41ドルに上昇し、日中としては2008年9月日以来の高値をつけた。

 通常の10年債とインフレ連動国債(TIPS)10年物の利回り差は前日に2.44ポイントと、昨年4月以来で最大に拡大した。

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