7月16日5時57分配信 時事通信
【ワシントン時事】英石油大手BPのサトルズ最高執行責任者(COO)は15日、米メキシコ湾沖の原油流出を食い止めるため、流出源の油井に取り付けたキャップの三つのバルブを閉じたところ、流出が止まったと述べた。4月20日の石油掘削施設爆発事故に伴い起きた原油流出が止まったのは初めて。
サトルズCOOは記者会見で、「勇気づけられる兆候」と歓迎しながらも、今後もテストを続ける必要があると指摘。オバマ大統領も記者団に対し「良い兆候だと思うが、まだテスト段階だ」と慎重な姿勢を示した。
BPは12日、破損パイプに密閉性の高い重さ約75トンの巨大な筒状キャップを設置。バルブを閉めた状態で油井内の圧力を調べた結果、原油が流出していないことが確認された。テストは6~48時間行われる見通し。
原油事故処理の統括責任者であるアレン元沿岸警備隊司令官は15日、キャップがうまく機能すれば、原油流出を食い止められる可能性があると語った。ただ、原油の噴出を完全に止めるには、現在掘削中の2本の「リリーフ井戸」から流出油井にコンクリートを流し込んで、根本から封じ込める必要がある。
0 件のコメント:
コメントを投稿