6月13日(ブルームバーグ):米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)で世界最大の債券投資信託を運用するビル・グロース氏は、企業や政府による支出削減で世界の経済成長が抑制されると投資家は予想すべきだと述べた。米経済紙バロンズ最新号(6月14日号)が伝えた。
グロース氏はバロンズ紙が「ラウンドテーブル(円卓会議)」と題して資産運用担当者らに対して行ったインタビューで、今年は株式と高利回り債、商業用不動産、その他のリスク資産が同様に4-5%程度のリターンとなろう」と述べ、「2けたのリターンを約束する輝かしい資産はない」との見方を示した。同氏は米国とドイツの「質の高い」ソブリン債を選好していると述べ、これらの債券はそこそこの価値があり、投資家は返済されることを確信していると指摘した。
ゴールドマン・サックス・グループのシニア投資ストラテジスト、アビー・コーエン氏は、米国で自動車業界や工業設備業界からの鉄鋼需要が見込まれるとしてUSスチール株が有望だと述べたほか、製薬大手ファイザーは開発中の新薬が十分に評価されていないと述べた。
著名投資家のマーク・ファーバー氏は、7-12月期(下期)の経済指標と企業収益が失望的内容となり、米国の市場は今年、前年比で緩やかな下落で終わると予想。米中経済の減速の可能性を背景にS&P500種株価指数は約950に下落する可能性があると述べたほか、中国の景気減速で工業用の商品需要の減少が見込まれるとして、オーストラリア・ドルのショート(売り持ち)を勧めた。
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