2010年3月28日日曜日

米規制当局:金や銅など金属市場の持ち高制限を検討-投機抑制へ

3月25日(ブルームバーグ):米規制当局は、金や銅を含む金属市場での投機家の持ち高制限について検討している。昨年は金融危機の影響で先物価格が過去最大の変動率を示した。

  米商品先物取引委員会(CFTC)を構成する5人の委員のうちの1人、バート・チルトン委員は25日、ワシントンで開かれた公開の会合で、ヘッジファンドなどの大口トレーダーが市場の「ゆがみ」を引き起こしているため、米国は規制強化を「迅速に推し進めるべきだ」との見解を示した。

  1日当たり5兆ドル(約460兆円)に上る取引を監督するCFTCは1月、個人や企業が商品市場を過度にコントロールすることを阻止する政府の取り組みの一環としてエネルギー市場の規制強化を提案。デルタ・グローバル・アドバイザーズのマイケル・ペント氏ら投資家は、規制強化は流動性の低下につながると指摘している。

  マスターズ・キャピタル・マネジメントの創業者、マイケル・マスターズ氏はこの日の会合で、持ち高制限により「投機家はこれらの市場からの退出を余儀なくされ、優位性が低下し投機的バブルが発生する可能性がなくなるだろう」との見方を示した。

  マスターズ氏は昨年、2008年の商品相場の投機による高騰で米国の消費者の食料やエネルギーのコストが1100億ドル以上増加したとの推計を示した。

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