2010年3月1日月曜日

ギリシャ債務危機でユーロは「生き残れない可能性も」-ソロス氏

2月28日(ブルームバーグ):ユーロはギリシャの財務危機で「厳しい試練」を受けており、「生き残れない可能性もある」――。著名投資家ジョージ・ソロス氏は米CNNの番組でこうした見方を示した。

ソロス氏は欧州には「共通の中央銀行があるのに共通の財務省がない」ためユーロの通貨としての構造には「欠陥がある」と述べ、「為替レートは一定だ。一加盟国が困難に陥っても通貨は切り下げることが不可能だ」と指摘した。

ギリシャの債務問題のあおりでユーロは対ドルで2008年11月以来最長の下げを見せている。投資家の間ではスペインなどほかのユーロ圏諸国の財政赤字にも懸念が強まっている。

ソロス氏はギリシャが財政危機を乗り越えるだろうと予想した上で、「だがそれでもスペインなどほかの加盟国も」同様の困難に直面しており、「欧州が赤字の埋め合わせに必要な組織的な措置を今講じなければ、事実上、ユーロは生き残れない可能性がある」との見方を示した。

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