2010年3月1日月曜日

ルービニ教授:スペインは「厳しい時期」に備えを-エコノミスタに寄稿

2月27日(ブルームバーグ):米ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授は27日付のスペイン紙エコノミスタへの寄稿文で、スペインは膨らんでいる財政赤字を削減するため「厳しい時期」に備える必要があるとの見解を示した。

  ルービニ教授は「スペインは、ギリシャでもアイルランドもないことは真実だが、こうした経済的に重要な国が、ギリシャの債務水準に向かう財政赤字悪化を止められなければ、これらの国との違いは結果的に、単に学術的なものになるだろう」と述べた。

  同教授は、スペインは競争力回復に向け雇用市場や給与の硬直性に対処する改革を実施する必要があると指摘。リセッション(景気後退)からの脱却に向けたザパテロ首相の最初の財政支出計画は、「スペインの財政問題を悪化させた」とし、欧州の将来はリスクにさらされているとの見方を示した。

  教授は「スペインが失敗した場合、欧州経済通貨同盟(EMU)の将来と欧州連合(EU)の政治的信頼性に影響が及ぶだろう」と予測。「長期的には、ユーロからの脱退を余儀なくされる国が出てくる恐れがある」とした上で、こうした理由でスペインは「欧州の将来にとって正念場」になっていると説明した。

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