2010年2月23日火曜日

今年の日本株は買い、バブル崩壊でも中国売り避けよ-ファーバー氏

2月22日(ブルームバーグ):著名投資家のマーク・ファーバー氏は22日、ブルームバーグ・ニュースとの単独インタビューで、「日本株はこれまで世界の機関投資家が無視してきたため割安だ。今年はほかの市場をアウトパフォームするだろう」と話した。銀行、保険、証券など金融セクターが割安と判断、買いを推奨している。

  同氏はまた、農業やコモディティ関連資産にも投資すべきとし、小麦、大豆、コーンなどを有望な投資対象としている。一方、米国株は「年初の水準を若干下回って2010年を終わる」と予測、S&P500種株価指数も1116.56ポイント(1月4日始値)を下回る可能性があるとした。

  一方、この日午後に行われたCLSA主催の投資家フォーラムでは、今後中国株のバブルが崩壊する可能性はあるものの、長期的成長力や過去の米国の動きなどと比較し、中国株を売り建てる(ショート)べきではないとの認識を示した。

  ファーバー氏は、「中国のバブルが弾け、2-3年程度悪い時期を過ごすことになったとしても、中国の長期経済成長を脱線させるようなものにはならない」と強調。同氏によると、米国では19世紀に19回のバブル崩壊があり、運河事業者や鉄道事業者が壊滅的な打撃を受けたが、米国の経済成長に伴ってこれら産業も復活、国として成長を続けてきたという。中国も米国同様の動きになるとみており、「中国株をショートするより、豪鉱山株をショートするなどして手当てする方が賢明だ」と述べた。

  同氏は1946年2月28日生まれの63歳。87年の「ブラック・マンデー」を予言し、世界的名声を得た。90年には日本のバブル崩壊を予想、2008年以降の金融危機に際しては、「米国経済は最終的に破たんする」(2008年10月22日のロンドン講演)と主張、金融市場関係者に対して転職などを提案している。

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