2010年2月6日土曜日

新興市場株ファンド:24週ぶり大規模な資金流出、景気懸念-EPFR

2月5日(ブルームバーグ):新興市場株式ファンドから1週間で16億ドル(約1430億円)の資金が流出したことが、調査会社EPFRグローバルのデータで分かった。同社によれば、これは過去24週間で最大。企業業績やギリシャ債の問題が重しとなり、世界経済の回復が阻害される恐れがあるとの懸念が高まったという。

  EPFRの発表資料によれば、3日終了週に、世界の新興市場株を対象にしたファンドからは約10億ドルの資金が流出した。これは過去1年余りで最大。また日本を除くアジア株ファンドからは5億1600万ドルが流出した。また中南米ファンドからも資金が流出。一方で、欧州とアフリカ、中東の株式を対象としたファンドには「緩やかな」純流入が見られた。

  MSCI新興市場指数は香港時間午前9時4分(日本時間同10時4分)現在、前日比1%安の916.86と、昨年11月3日以来の安値となっている。先週の米新規失業保険申請件数が市場予想に反して増加したことや、米マスターカードなど複数の企業決算がアナリスト予想を下回ったことを受け、4日には世界中で株価が下落した。ギリシャの財政赤字問題も懸念材料。

  MSCI新興市場指数は、1月11日に付けた今年の高値から10%余り値下がりし調整局面入りした。中国やブラジルなどの中央銀行がインフレ抑制のために利上げを開始するとの観測が背景にある。昨年は年間75%上昇していた。

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