2009年2月24日火曜日

米バブル崩壊でデフレは日本より悪質、金は3500ドルにも-CLSA

2月23日(ブルームバーグ):CLSA(クレディ・アグリコール銀行グループに属するアジア有数の投資銀行)のストラテジスト、クリストファー・ウッド氏は、米国はバブル崩壊により1990年代の日本よりも激烈な影響に直面しているとの見解を示し、デフレ圧力のなかで投資家が資産を守る手段は金のみだと指摘した。

  米国の住宅不況は銀行の不良資産を増やし、近年の信用拡大の原動力だった証券化事業に大打撃を与えた。同氏は東京でのCLSA主催の会議で、「証券化の崩壊は90年代初めの日本のバブル破裂よりもはるかに激烈なデフレ圧力を米国にもたらす」との見解を示した。また「今後については、成長の水準を犠牲にしても、基本的により抑制の効いたシステムが必要になる」と指摘した。

  さらに、各国政府が危機対応を加速させ実物資産に対する貨幣価値を切り下げることから、金が最も安全な投資先となるだろうとして、金価格が2010年に1トロイオンス=3500ドルに達する公算が大きいとの見通しを示した。

  同氏はまた、中・東欧の経常赤字国のリスク増大を指摘し、同地域の「通貨が暴落し、欧州の銀行が抱える同地域関連の膨大なリスクに注目が集まるだろう」と述べた。

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