2月25日(ブルームバーグ):英銀大手スタンダード・チャータードによると、金融不安を受けた資金避難に伴う円買い需要が日本の景気悪化で減退していることから、円は対ドルで昨年10月以来の安値に下落する可能性がある。
グローバル外為戦略責任者のカラム・ヘンダーソン氏(シンガポール在勤)は25日付リポートで、「日本経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)は本当に悲惨で、悪化し続けている」と述べ、「ドルは対円で短期的に一段高となる可能性がある」と指摘した。
日本の財務省が25日発表した1月の貿易赤字は過去最大の9526 億円と、1980年以来の規模となった。内閣府が今月16日に発表した 2008年10-12月(第4四半期)国内総生産(GDP)速報値は前期比年率12.7%減と、石油危機時の1974年以来最大の落ち込みだった。
ヘンダーソン氏によると、ドルは対円で昨年12月17日に87円 14銭の安値、1月21日には1995年7月以来の安値の1ドル=87円 13銭を付けており、ダブルボトムを形成したとみられ、その後ドルは上昇している。ヘンダーソン氏は円が昨年10月21日以来の101円26 銭に下落する可能性があるとみる。25日の外為市場では円は一時、 1.1%安の97円74銭に下落した。
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