1月17日(ブルームバーグ):モルガン・スタンレーは、金相場が今年上昇し、非鉄金属では銅が最も選好される可能性があるとの見方を示した。投資需要が金の価格を押し上げる一方、銅については供給不足が好材料になるとみている。
メルボルン在勤のアナリスト、ピーター・リチャードソン氏とジョエル・クレーン氏は17日のリポートで、金相場の平均が1オンス当たり1845ドルになるとの見通しを示した。これは従来予想を16%下回るものの、ロンドン時間午前5時28分(日本時間午後2時28分)現在の現物価格1657.98ドルを上回る。
銅相場の平均については1ポンド当たり3.70ドル(1トン当たり8157ドル)と、従来予想を3%下回るとみている。鉛やニッケル、アルミニウム、亜鉛については供給過剰を理由に弱気な見方をしている。
ゴールドマン・サックス・グループは、銅と金に加えアルミや亜鉛についても強気な見方をしている。モルガン・スタンレーは世界の鉱工業生産の今年の伸び率について、4.78%と昨年の5.3%から鈍化すると予想。債務危機に伴いドイツやフランス、イタリアの製造業の縮小が見込まれるためとしている。
アナリストらは「商品市場は今年、引き続き、欧州のリセッション(景気後退)と中国のハードランディングという2つのマクロリスクに直面する」と指摘。「ドル相場の上昇が続けば、さらなる逆風となる可能性がある」との見方を示した。
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