9月27日(ブルームバーグ):ルービニ・グローバル・エコノミクスの共同創設者で会長のヌリエル・ルービニ氏は、先進諸国の大半はリセッション(景気後退)に逆戻りしつつあると指摘。米国についてはすでに景気後退のさなかにあると述べた。
ルービニ氏は27日、ニューヨークで開かれた「ブルームバーグ・ディールメーカーズ・サミット」のパネルディスカッションに参加し、「世界経済を見る限り、先進諸国の大半は再びリセッションに陥りつつあるようだ」と述べ、「あらゆるデータを見ても、米国はすでにリセッションにあるようだ」と指摘した。
米民間調査機関のコンファレンス・ボードが27日発表した9月の消費者信頼感指数は2年ぶり低水準付近にとどまり、職探しの厳しさを示す指数は過去約30年で最大となった。欧州首脳は先週末の国際通貨基金(IMF)年次会合で、既に世界の他の地域に飛び火している債務危機の解決を求める圧力に直面した。
ルービニ氏はこの日、「現段階では、リセッションないし景気の二番底に陥るかどうかということではなく、比較的穏やかなリセッションになるかどうか、あるいは深刻なリセッションと世界的な金融危機に至るかどうかということが問題になっている」と発言。「この問いに対する答えは、ユーロ圏が今後どうなるかとユーロ圏が協調して行動できるかどうかにかかっている」と指摘した。
同氏はまた、「われわれは政策手段がなくなりつつある」と述べた上で、欧州債務危機は2008年のリーマン・ブラザーズ・ホールディングス破綻よりも「さらに深刻な」悪影響をもたらす可能性があると付け加えた。
同会合に参加した投資会社WLロスのウィルバー・ロス会長は、債務危機から最初に立ち直るのはアイルランドだと予想、その理由として、「アイルランドは地中海クラブ諸国のように改革を必要としないからだ」と説明した。
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