8月5日(ブルームバーグ):資産運用会社テンプルトン・アセット・マネジメントのエマージング・マーケッツ・グループのマーク・モビアス執行会長は、世界の市場が混乱する中で、株式の投資妙味は高いとの認識を示した。一方、ニューズレター「グルーム・ブーム・アンド・ドゥーム」の発行人で投資家のマーク・ファーバー氏も、S&P500種株価指数の約40-50ポイント上昇を予想している。
S&P500種は4日、60.27ポイント(4.8%)安と、下落率は2009年2月以来最大を記録した。世界経済をめぐる懸念が世界的な株安を招いた。先進国と新興国の株式指標であるMSCIオールカントリー世界指数は同日、今年の高値から10%余り下落し、調整局面入りした。7日間の下落で世界の時価総額は4兆4000億ドル強失われている。
モビアス執行会長は5日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「世界の大半で実質金利がマイナスの領域にある状況下では、株式の投資妙味はかなり高い」と述べた。
ファーバー氏はブルームバーグテレビジョンの別のインタビューで、市場は「極端に売られ過ぎだ」と語った。ただ、株式相場が年内に高値を更新することは予想していないと付け加えた。
モビアス氏はテンプルトンが「特に関心を抱いている」市場として、タイ、ベトナム、インドネシアを挙げ、同国初の女性首相が誕生したタイを「リストのトップに位置付けている」と述べた。その上で、「新興諸国は先進国よりもずっと状況がよい。GDPや外貨準備高水準をみると、新興諸国は本当にうま味のある市場だ」と指摘した。
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