CNN.co.jp 6月2日(木)13時33分配信
(CNN) 米著名ファッションデザイナーのトム・フォード氏(49)が、ファッション業界の先駆者でライバルでもあった故イヴ・サンローラン氏から手紙で何度も怒りをぶつけられていたことをCNNとのインタビューで明らかにした。
フォード氏がクリエイティブディレクターを務めていたファッションブランドのグッチは、1999年にサンローラン氏のブランドの一部を買収した。フォード氏によると、最初はサンローラン氏も協力的で、「何度か夕食を共にし、私の最初のコレクションにも来てくれた」という。
しかしグッチが急成長してフォード氏が注目されるようになるとサンローラン氏から敵視されるようになり、「『君はたった13分で私の40年のキャリアを破壊した』と書かれた手紙を受け取った」と振り返る。
サンローラン氏は2002年にファッション界から引退し、脳腫瘍のため08年に71歳で死去した。
フォード氏は04年にグッチを去り、自身の名を冠した「トム・フォード」のブランドを創設する。しかし最初は自分のブランドをコントロールできなくなることが不安だったと打ち明ける。
「今はもう、お金のために働く必要はなくなり、プライドのために働いている。だから自分の名をコントロールできなくなり、自分の名を冠した製品に誇りを持てなくなったらと思うと不安だった」
最近では映画にも進出し、監督としてクリストファー・イシャーウッドの小説を原作とする「シングル・マン」を手掛けたフォード氏。ハリウッドへの転身は「ごく自然なことだった」と話す。
「私は自分が作りたい映画についてはっきりした構想を持っていた。知らなかったことがないとは言わないが、映画を監督することと、大手ファッションブランドのクリエイティブディレクターであることにそれほど大きな違いはない」
具体的な共通点として、「まずビジョンを持つこと」「そしてそのビジョンの実現に手を貸してくれる人々の素晴らしいチームを雇い、創造性を発揮してもらえる環境を作ること」「次にそのチームが自分のビジョンの実現を助けてくれるよう、ゆっくりと注意深く導くこと」を挙げている。
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