3月2日(ブルームバーグ):中国での金の購入量が1-2月に200トンに増加し、金相場の過去最高値更新の一因になったとの見方を、スイス最大の銀行UBSが示した。中国の人々がインフレに対する資産の防御手段として金購入を増やしたためとしている。
UBSの世界商品ストラテジスト、ピーター・ヒックソン氏は1日の電話インタビューで「ここ数カ月の金の状況に関して興味深いのは、中国が大口の買い手であるという点だ」と指摘。「年初以降、約200トンの金が中国に購入されたと推計している」と述べた。UBSは昨年の数値は持っていなかった。
中東での反政府行動の拡大やインフレ加速、通貨価値の低下を背景に投資家による価値保存のための購入が加速したため、金相場は1日に過去最高値の1オンス当たり1434.93ドルに達し、これに近い水準で取引されている。昨年は約30%上昇した。
ヒックソン氏は「明らかに金は魅力的だ。市場がインフレやアフリカの政情不安を懸念すればするほど、安全性の高い投資先として金に注目する人が増える」とし、金相場は向こう半年以内に1オンス当たり1500ドルに上昇する可能性があるとの見方を示した。
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