2010年11月3日水曜日

バーグステン米PIIE所長:人民元高は米雇用増につながる

9月15日(ブルームバーグ):米ピーターソン国際経済研究所(PIIE、ワシントン)のフレッド・バーグステン所長は、中国の為替政策は米国の貿易にとって最も重要な問題であり、人民元の上昇は米雇用の50万人増につながるとの見方を示した。

バーグステン所長は15日、下院歳入委員会で証言し、雇用増の大半は製造業で見られることになり、賃金水準は米国の平均より高くなると指摘した。同所長は、人民元は15-25%過小評価されていると推計している。

同所長は、元上昇容認を中国に迫るためにオバマ大統領と議会が講じるべき措置の概要を提示。米国はまず11月に韓国で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議(金融サミット)で問題を提起し、第二に中国が元高を容認しない場合に輸入関税が可能かどうか世界貿易機関(WTO)に確認する必要があると述べた。第三には、ガイトナー財務長官が中国を為替操作国に指定し始めるべきだと主張した。オバマ政権はブッシュ前政権に続き、これまでのところ指定を避けている。

バーグステン所長はまた、米国はドル売り・元買いを開始し、中国の元売り介入に対抗すべきだと指摘。中国が介入をやめれば、同国の経常黒字は年間最大5000億ドル縮小し、米国の経常赤字も1200億ドル減少するとの見通しを示した。

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