9月27日(ブルームバーグ):米ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授は27日、クアラルンプールでの講演で、米国がリセッション(景気後退)に逆戻りする確率は高いとの見方を示すとともに、日本については「沈滞」を予想。世界経済の回復に対するリスクを強調した。
米国と欧州が低成長に陥れば中国経済への逆風が強まるとの見解も示した。また、米国では6月の不動産関連の指標が「ひどい」数字だったことから、4-6月(第2四半期)の国内総生産(GDP)統計が下方修正されるだろうと述べた。
先進国が赤字削減に向けた緊縮財政を取る中で、消費者信頼感と企業景況感が悪化し、一部の国・地域では個人の買い控えも見られる。新興市場経済は先進国が低成長にとどまる間、内需主導の成長に慣れる必要があると同教授は指摘した。
ルービニ教授は、「年後半には、景気刺激の財政政策による追い風がなくなるため前半に比べ減速することは分かっている」とし、「勢いを欠く回復というのが中心的なシナリオであるものの、米経済が二番底に陥る可能性も排除しない」と語った。
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