9月24日(ブルームバーグ):コーヒーや砂糖、オレンジの世界最大の生産国であるブラジルが干ばつに見舞われ、穀物に被害が出ているほかアマゾン川の水位は47年ぶりの低水準となっている。
ブラジル水管理局が電子メールで送付した文書によると、アマゾン川の水位は20日時点で18メートルと、少なくとも1963年以来の低水準に落ち込んだ。ブラジル南東部の生産者らは、干ばつの影響で同国の主要穀物の生産が減少すると予想している。
南米での干ばつの影響で世界の供給が脅かされるとの見方から、ニューヨークの粗糖相場は24日、7カ月ぶりの高値を付けた。今月に入って29%高騰している。オレンジ果汁相場は今月に入って15%、コーヒーは年初来で33%、それぞれ上昇している。気象予報会社ソマール・メテオロロジア(サンパウロ)の気象予報士、ウィリアンズ・ビニ氏によると、乾燥した天候は少なくとも10月半ばまでは続く見通しだ。
ビニ氏は20日の電話インタビューで「雨期の始まりが少なくとも1カ月遅れると予想されるため、農業経営者は辛抱強く待つ必要があるだろう」と述べた。
太平洋赤道域の海面水温が平年より低くなるラニーニャ現象が、ブラジルの一部地域での乾燥や大西洋でのハリケーン発生など世界全体の天候の変化を引き起こしているとみられている。
0 件のコメント:
コメントを投稿