2010年7月5日月曜日

NY大のルービニ教授:米独国債市場は資金の避難先-脆弱性に直面で

7月4日(ブルームバーグ):金融危機を言い当てたことで知られる米ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授は、今後数カ月は市場のボラティリティ(変動性)が高まるため、ドイツやカナダ、米国などの国債が資金の避難先になるとの見方を示した。

  ルービニ教授はフランスのエクサンプロバンスでインタビューに答え、「経済と金融が脆弱(ぜいじゃく)な時期になろう」と述べ、「まだソブリン債に懸念が浮上していない国の短期国債と長期国債は資金の避難先になる」と予想した。

  教授は欧州で著しい赤字削減措置による需要減退を背景に世界経済は7-12月期(下期)に減速すると指摘。米経済成長は2010年末までに潜在成長率の半分程度に相当する約1.5%に低下する一方、ユーロ圏の経済成長は失速する恐れがあると述べた。ただ世界全体では景気の二番底は避けられるはずだと語った。

  教授は「市場は予想外の下振れに直面し、今後数週間から数か月はボラティリティが高まる時期になりそうだ」と述べ、「状況はかなりひどい。米国や欧州、日本、さらに中国でさえもマクロ経済ニュースは失望的な内容だ。信用スプレッドは拡大する」と付け加えた。

0 件のコメント: