7月6日(ブルームバーグ):時価総額でフランス2位の銀行、ソシエテ・ジェネラルによると、原油相場で先週形成された「デッド・クロス」(文中リンクのチャート参照)が一段の下落の先触れとするなら、週間では過去2カ月で最大の下落率を示した相場はさらに下げそうだ。
50日移動平均線(紫色の線)が6月末に200日移動平均線(緑色の線)を下回るデッド・クロスを2008年以降で初めて形成した。08年は金融危機による需要減退を背景に原油相場は53%下落した。
デッド・クロスは、68ドルの下値支持線を下抜けるようだと54ドルまで下落する先触れになる。
ソシエテ・ジェネラルの商品担当テクニカルアナリスト、ステファニー・アイムス氏(ロンドン在勤)は電話インタビューで、「その水準を抜けると68ドルのゾーンで相場が反転したことが確認される。反転相場になれば、かなり真っすぐに下落し続けるだろう」と述べた。
前回、50日移動平均線が200日移動平均線を下回ったのは08年10月で、それ以降は昨年6月まで下回ったままで推移した。
アイムス氏は「これらの移動平均線については非常に慎重な見方をしている。反転シグナルかもしれないが、以前の上昇トレンドが弱まっているだけなのか、完全に相場が反転しているのかは分からない。もし、68ドルを下回ればはっきりする」と述べた。
原油価格は今年2月と昨年12月に68ドル近辺で下支えられており、この水準を割り込むと最大21%安の54ドルまで下げるきっかけになるという。これは、昨年の安値32.70ドルから今年の最高値87.15ドルまで上昇したレンジから算出すると、約38%の水準に当たる。
38%はフィボナッチ数列に基づく比率。フィボナッチ数列は過去の値動きを基に上値抵抗線と下値支持線を予測する際に目安とされている。
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