3月30日(ブルームバーグ):国際通貨基金(IMF)は、ドイツの銀行が南欧向け融資の焦げ付きで多額の損失を被る可能性があるとの見解を示した。
IMFは30日、「ドイツの銀行は引き続き海外リスクにさらされている」との報告書を発表。欧州一の経済大国であるドイツの銀行は「米国やスペインでの商業用不動産投資や、もっと一般的に言えば南欧での投資により大幅な損失を被る可能性がある」と指摘した。
国際決済銀行(BIS)のデータによると、ドイツの銀行が抱えるギリシャやポルトガル、スペインに関連した債権は昨年9月30日時点で3308億ドルだった。これに比べ、フランスと英国の銀行の債権額はそれぞれ3068億ドル、1563億ドル。
規模13兆ドルのユーロ圏経済の2.7%を占めるギリシャは、財政赤字削減で苦戦している。同国の財政赤字は2009年に対国内総生産比12.7%となった。これはユーロ導入以来最悪の水準で、欧州連合(EU)が定める上限(対国内総生産比3%)を4倍余り上回っている。
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