2月2日(ブルームバーグ):資産家のジョージ・ソロス氏が出資し、中南米で農業や再生可能エネルギー事業に投資している共同事業会社アデコアグロは、ブラジルでのプロジェクト資金を調達するため新規株式公開(IPO)を検討している。プロジェクトの中には総額7億ドル(約630億円)規模の製糖所関連事業も含まれる。
アデコアグロの砂糖・エタノール担当ディレクター、マルセロ・ビエイラ氏は1日、サンパウロでのインタビューで「株主からの資金調達が困難だったことはないが、市場環境が魅力的なら、当然IPOに踏み切る可能性がある。ブラジルの砂糖・エタノール業界は活況なため、ここでの新規投資に重点を置くことを決定した」と述べた。
アデコアグロは、ペソ暴落後、アルゼンチンでの農地買収に向けソロス氏らが出資し2002年に創業された。ブラジルでのサトウキビ圧搾量を現在の480万トンから16年までに1100万トンと、2倍以上に増やすことを計画。今年はマトグロソドスル州で処理能力600万トンのサトウキビ加工プラントを建設する予定だ。ビエイラ氏はブラジルの製糖所を買収する可能性もあることを明らかにした。
アデコアグロは、アルゼンチンやブラジル、ウルグアイで農地約34万ヘクタールを所有またはリースしており、コーヒーや大豆などの農産物を栽培している。石油会社の英・オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェルや米食品会社ブンゲもブラジルでのエタノール事業への参入を進めている。
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