【ロンドン】著名な投資家ジョージ・ソロス氏は証券取引委員会(SEC)への2009年末時点の財務状況に関する報告で、金価格が上昇する中で金投資を倍増させたことを明らかにした。
09年10~12月期の報告は16日遅くに提出された。ソロス氏は1月末、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、金は資産バブルだと指摘していた。同氏はダボスでメディアに対して、低金利環境はバブルが起こる条件をつくりだすとし、金は基本的にバブル状態にあると述べた。
同氏は過去に、バブルがあれば買いだと語っており、09年末時点の金投資はこれを示しているようだ。同氏の広報担当者はコメントを控えた。
ソロス・ファンド・マネジメントの年末の金投資額は88億ドル(約8000億円)で、9月30日時点の62億ドルから拡大した。その一環として同氏はSPDRゴールド・トラストの持ち株を9月末の250万株から620万株(6億6300万ドル=604億円)に増やした。
金相場は10~12月に約22%上昇して、過去最高のオンス当たり1226.30ドルをつけた。
SPDRゴールド・トラストは上場ファンドで、金現物を持っており、現物への投資がしやすいことから投資家の人気を集めている。
ソロス氏のSPDR持ち株比率は約1.7%。SPDRの発行済み株式は3億6410万株。
ソロス氏のファンドは1万1000枚のコールオプションも持っており、SPDRの第4位の機関投資家となっている。ゴールドエッセンシャルによると、上位3社はヘッジファンド・マネジャーのジョン・ポールソン氏が率いるポールソン、バンク・オブ・アメリカ、それにブラックロック・アドバイザーズ。ポールソンの年末時点のSPDR持ち株は3150万株(33億8000万ドル)で、3カ月前と同水準だった。
ソロス氏はこのほかにもいくつかの金鉱株を所有している。
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