2月10日(ブルームバーグ):シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスは、全世界に照準を当てた全額出資の投資会社を設立した。新会社の最高経営責任者(CEO)にはテマセクのチーフストラテジスト、チャールズ・オン氏が就任。株式から債券にわたる資産を多角的な投資戦略で運用する。
事情に詳しい関係者3人が先に語ったところによれば、新会社「シータウン・ホールディングス」の運用規模は数十億ドルになるもようで、絶対リターンを追求するという。同関係者らは情報が非公開であることを理由に匿名を条件に語った。資産運用業界の専門誌アジアンインベスター(オンライン版)が10日報じたところでは、シータウンは30億ドル(約2700億円)規模になるもよう。
シンガポール・マネジメント大学のBNPパリバ・ヘッジファンドセンターでディレクターを務めるメルビン・テオ氏は「ヘッジファンドは投資戦略という点においてかなりの柔軟性を与える」と指摘。「手数料を稼ぐと同時に良好なリターンを顧客に提供し自ら得ることができれば、間違いなく収益を押し上げるだろう」と語った。
シータウンでは、ニューヨーク拠点のヘッジファンド、ディマイオ・アフマド・キャピタルの共同創設者であるナッサー・アフマド氏が共同CEOに就任し、最高執行責任者(COO)にはマーガレット・ルイ氏が就く予定。
テマセクの広報担当、ジェフリー・ファン氏は発表文書で、「シータウンにはテマセクの支援を受けた小規模な中核チームがあり、シータウンチームは引き続き編成過程にある」と説明した。その他新会社の詳細についてはコメントを控えた。
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