[ニューヨーク 16日 ロイター] 米財務省が発表した12月の海外投資家による対米証券投資は、609億ドルの買い越しとなり、12月の貿易赤字401億8000万ドルを上回った。
前月は307億ドルの買い越しだった。期間が短めのものから長めのものへ投資対象のシフトが見られた。
12月は中国の米財務省証券保有高が減少し、日本が最大保有国となった。
長期有価証券(株式スワップ等除く)は633億ドルの買い越しと、前月の同1264億ドルから減少した。
社債は引き続き売り越し。政府機関債の購入も減少した。一方、株式は201億ドルの買い越しとなった。前月は970億ドルの買い越しだった。米国の投資家も海外の証券買い入れを増加しており、リスク選好の高まりを示唆している。
バンク・オブ・ニューヨーク・メロンの通貨ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏は「わたしはこれを前向きなデータとみる。年末を控えた時期に外国人が引き続き米国債を購入しており、米株を選好する向きも増えている」と述べた。
国別の財務省証券保有では、中国が前月の7896億ドルから7554億ドルに減少。一方、日本は前月の7573億ドルから7688億ドルに増加し最大の保有国となった。
RBS証券の国際チーフストラテジスト、アラン・ラスキン氏は、中国による売り越しは5カ月連続だと指摘。「1つのトレンドを強く示唆するに余りある期間だ」と述べた。ただ、英国やルクセンブルク,
日本、香港からおう盛な需要が見られたという。
米国債の需要後退を受けて利回りが上昇し、景気回復が一段と弱まることを危ぶむアナリストもいる。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨ストラテジスト、ウィン・シン氏は、12月はインドとロシアも米資産を売り越したと指摘した。ただ、主要国が継続的にドル建て資産を売っているとは思わないと述べ、ギリシャの財政をめぐる懸念がある中、ユーロ資産が魅力的な代替資産とはなっていないとした。
米国債保有高、日本が中国抜き首位に―米国
2010年2月16日、米財務省発表の統計によると、昨年12月時点での米国債保有高で日本が中国を抜き、首位に立った。新華網が伝えた。
2009年12月時点の海外投資家の米国債保有高は530億ドル(約4兆7800億円)減。減少額は2009年4月の445億ドル(約4兆200億円)を大幅に上回る史上最多を記録した。主要国別に見ると、日本は115億ドル(約1兆400億円)増の7688億ドル(約69兆4000億円)。中国は342億ドル(約3兆900億円)減の7554億ドル(約68兆2000億円)で、2008年8月以来となる首位交代となった。
中国は11月に続き、米国債保有高を減らしている。3位以下は、英国の3025億ドル(約27兆3000億円)、ブラジルの1606億ドル(約14兆5000億円)、ロシアの1185億ドル(約10兆7000億円)と続く。
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