1月25日(ブルームバーグ):仙谷由人国家戦略相兼行政刷新相は25日夕に開かれた「中期的な財政運営に関する検討会」の初会合の冒頭であいさつし、「わが国の財政は極めて厳しいと言うよりも、説明がつかないほどのひどい状況になっている」との認識を示すとともに、「ミクロ、マクロの視点で予算改革の道筋を示していくことが私たちのミッションだ」と語った。
同検討会は2011年度から13年度の複数年度予算を視野に置く「中期財政フレーム」などを検討するほか、中長期的な財政健全化の道筋を示す「財政運営戦略」の策定について議論する。2週間に1回程度のペースが会議を開催し、3月末をめどに論点整理する。歳出と歳入の骨格を示す「中期財政フレーム」は6月ぐらいまでに策定する。
仙谷氏は、昨年末の10年度予算編成時には、事業仕分けの手法を通じて既存の予算を徹底的に見直す、ミクロの予算の改革に着手したことに触れる一方、「予算の大改革をしなければならないとすると、経済政策と財政政策の整合性をいかにとるか」と指摘した。また「歳出総額をどうコントロールするか。あるいはトップダウンによる予算の戦略的な資源配分をどう行っていくか、いわばマクロの視点での改革も重要だ」と強調した。
同日の会議には、政府側からは野田佳彦財務副大臣らが出席し、民間からは前鳥取県知事の片山善博慶応大学教授、BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミスト、田中秀明・一橋大学准教授らが出席した。
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