1月27日8時11分配信 時事通信
【ダボス時事】国際労働機関(ILO)は27日発表した労働市場に関する報告書で、2010年の世界全体での失業者数が2億1340万人となり、過去最高水準に達すると予測した。世界的な景気悪化で雇用が落ち込んだ09年(推定2億1150万人)から、情勢が一段と深刻化し、失業者が190万人増加する見通し。
10年の失業率は6.5%(09年は推定6.6%)に高止まりすると予想。特に北アフリカや旧ソ連諸国などでは10%超の高い失業率が続く見込み。
ILOのソマビア事務局長は、各国の指導者らが集まる世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)の27日開幕を念頭に、「『雇用なき回復』の回避が政治の優先課題であることは明白だ」と言明。雇用問題に対処するためには、「(金融危機で行った)銀行救済と同様の確固たる政策を講じる必要がある」と述べ、各国の指導者や民間企業のトップらに取り組みを強化するよう訴えた。
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