2009年9月5日土曜日

NY金:振るい落としがあっても下げ幅50ドル程度か=光陽FT

9月4日13時52分配信 サーチナ
ドル建て金現物は序盤993ドル前後から990.45ドルまで押す。正午現在990.00ドル。東京工業品取引所の金先物は正午現在、期先46円高の2958円。2964円で伸び悩む。

 為替や株に先駆け、銀を先導役に金が独自に上昇する展開。昨日、東京午後にまず銀が3カ月ぶりの15.50ドル台乗せ、次いで欧州で金980ドル台。NY序盤は売りが先行したが980ドルを割らず、6月高値989.80ドルを突破、997.20ドルまで上昇する。

 金/銀比価は1年ぶりに61.50を割り、61.04まで急落。銀現物は次の節目とした16.00-30ドルのレンジに入り、金も2月高値1005.40ドルに迫る。1-2月、4-5月と同じ銀主導の上昇局面。金鉱株の上昇が金に先行するのも典型的なパターン。ETF大手「SPDR」残高は2日間で16トン、1.5%増加。

 従来なら「振るい落とし」の売りが出てくる値位置。ただ昨年3月の1030ドル台以来、計3回の大台挑戦場面と異なるのは、現物地金の動きにかつてなかった変化の兆しが見えること。一部中銀ではロンドンなどに保管していた金準備地金を本国に移管する動きあり。1年ものLIBORとリースレートの金利差も、昨年7月2.9%、今年3月1.1%、6月0.8%に比べ、現在は0.5%まで詰まる。金利差縮小に伴って、振るい落としの下げ幅も250ドル、140ドル、80ドルと順次縮小。仮に今回もここで振るい落としに遭っても、その幅はせいぜい50ドル程度で短期に終わる可能性あり。その安値は徹底して買う方針。

 当欄での想定シナリオより、時期的にも上げ足もややはや過ぎる嫌いはあるが、一部ではリース解消に絡む損失の指摘も。ゴールド・キャリーの巻き戻しに火が付けばパニック的な金地金手当てが加速し、一気に1000ドル突破へ。次の1000ドル超えは「金4桁時代」の始まりとなる公算大。(執筆者:梅田直人・光陽ファイナンシャルトレード 編集担当:サーチナ・メディア事業部)

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