2009年7月18日土曜日

NYマンハッタンの空き店舗率、01年以来の高水準-消費の低迷響く

7月17日(ブルームバーグ):米書籍チェーン大手バーンズ・アンド・ノーブルは今年、ニューヨーク・マンハッタンの東86丁目にある2店舗を閉鎖。家電量販大手サーキット・シティ・ストアーズも1店舗を撤退させた。このとき空き店舗スペースを埋めるために動いたのは地域のボランティアだった。ひいきにしている小売業者に空いたスペースを借りてくれるよう電子メールを送ったのだ。

  アッパー・イーストサイドやソーホーなどのショッピングエリアは、空き店舗であふれている。プルデンシャル・ダグラス・エリマン・リアル・エステートの個人向け賃貸・販売部門のフェース・ホープ・コンソロ会長がまとめたデータによれば、失業率の上昇やリセッション(景気後退)の影響で消費が冷え込むなか、マンハッタンの2009年4-6月(第2四半期)の空き店舗率は12.4%と、01年以来の高水準に上昇した。

  コンソロ会長は、「消費者は買い物をやめてしまった」と話す。

  ニューヨークに拠点を置く不動産仲介会社クシュマン・アンド・ウェイクフィールドによれば、マディソン街では57丁目から72丁目の間に位置する185店舗のうち15%超が空き店舗、もしくは近く空きになる予定。アッパー・ウェストサイドでは265店舗のうち約9%にテナントが入っていないか、近く出て行く状況だという。

  調査会社リアル・エステート・エコノメトリクスのチーフエコノミスト、サム・チャンダン氏は、失業や消費者需要の悪化ペースを考えると、賃貸料は10-12月(第4四半期)までに前年同期比で最大23%下落する見込みで、その後も10年まで値下がりが続く可能性があると指摘した。

  同氏はまた、マンハッタンでの店舗賃貸料の平均提示価格が年末までに1平方フィート(0.0929平方メートル)当たり98.12ドル(約9200円)に下落するとの予想を示した。第2四半期末の時点では109.09ドルだったという。

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