3月30日(ブルームバーグ):米ゴールドマン・サックス・グループで米資産家ウォーレン・バフェット氏に助言している投資銀行担当者のバイロン・トロット氏(シカゴ在勤)が退社することが、事情に詳しい関係者2人の話で明らかになった。
トロット氏(50)はゴールドマンに27年間勤続し、投資銀行部門の副会長を務めていた。関係者の1人によると、トロット氏は家族経営企業や起業家に投資や助言を行うマーチャント・バンキング・ファンドを立ち上げるため退社するという。同関係者は計画が未公開だとして匿名を条件に語った。同ファンドは20億ドルの調達を目指すという。
人材紹介会社ヒグドン・パートナーズのマネジングディレクター、ヘンリー・ヒグドン氏によると、ゴールドマン・サックス・グループなど公的資金注入を受けた金融機関は、規制当局による監督強化や一段と厳しい国民の目に直面していることから、優秀なバンカーやトレーダーが流出しかねない状況にある。ゴールドマンは先月、ジョン・ウィンケルリード共同社長が退任すると発表した。
ヒグドン氏は「政府から資金注入を受けた金融機関の人間は誰も楽しい時間を過ごしていない」と述べ、「今後2年間の居場所は非公開企業だろう。自信を持ち、真の起業家であれば、自分の会社を立ち上げるだろう」と指摘した。
トロット氏に電話と電子メールで取材を試みたがコメントは得られていない。ゴールドマンの広報担当のアンドレア・ラックマン氏もコメントを控えている。
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