3月16日(ブルームバーグ):著名投資家マーク・ファーバー氏は16日、投資家は今後2年間にわたり、景気が上向くのに伴い、中国など新興国の資産を購入すべきだとの考えを示した。
ファーバー氏は香港でブルームバーグテレビジョンのインタビューに対し、中国株は今年これまで主要株価指数の年初来騰落率が世界一と上昇しているものの、いったん2008年の安値に下げる可能性があると予想。この下落局面は、投資家にとって良い買い場になるとの見通しを示した。
同氏は「急速に成長する国々では、時々後退がみられる」と指摘。中国株は「安値を再び試すとみられるが、今後2年間は恐らく投資の好機となろう」と述べた。
MSCI世界株指数は今年に入って18%下落。深刻化する金融危機や世界的なリセッション(景気後退)が企業利益に与える悪影響が懸念され、昨年の年間騰落率は42%安と過去最大の下げを記録した。一方、中国株の指標、上海総合指数は今年に入って16%上昇している。
ファーバー氏はまた、ロイター・ジェフリーズCRB指数が「大幅に下落」したため、工業用金属と貴金属は魅力的な投資先だと指摘した。CRB指数は昨年1年間で36%下落。今年もこれまで8%安となっている。
同氏は過去半年で19%上昇した金を引き続き選好。米ドルを含む通貨の動向が「好ましくない」ことを理由に挙げた。
ファーバー氏は過去に、8年間にわたる強気相場の始まりに金を買い推奨した実績がある。金相場は当時、1オンス=300ドル未満。昨年は一時1000ドルを超えた。この日は932.78ドル。同氏のウェブサイトによると、また1987年のブラックマンデー(株価大暴落)の1週間前に米国株の売りを勧めたという。
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