2012年2月1日水曜日

ルービニ氏:中国経済は今年「かなり減速」-利下げ、融資規制緩和

1月20日(ブルームバーグ):中国経済は2012年に減速し、政策当局は利下げと融資規制の緩和に動くことになる。08年の金融危機を正確に予測したことで知られるヌリエル・ルービニ氏が指摘した。
  ルービニ氏は20日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「中国の経済成長は今年、かなり減速する」と述べ、「住宅部門は収縮傾向となり、輸出の伸びも鈍化する。政府当局が金融・財政面で何らかの刺激策を打ち出さなければ、成長率は8%を相当下回るリスクがある」との見方を示した。
  中国の国内総生産(GDP)は昨年9.2%成長と、02年以来の低水準に並んだ。住宅市場が鈍化したことに加え、欧州債務危機の影響で輸出が不振だった。中国人民銀行(中央銀行)は先月、3年ぶりとなる預金準備率の引き下げを実施。事情に詳しい複数の関係者が今週明らかにしたところによると、人民銀は国内大手銀行5行に対し1-3月(第1四半期)の融資拡大を認めた。
  ルービニ氏は、世界2位の経済大国である中国が今年「経済の活性化」に向け、1-6月(上期)に追加の預金準備率引き下げを行い、08年以来となる利下げを行うと予想。中国は今年、中央政府のトップ交代を控えており、成長率が8%を下回れば「政治的雑音」が生じることになると同氏は指摘した。
  米ニューヨーク大学教授であるルービニ氏は、06年にピークに達する前に同国住宅市場のバブルを指摘したものの、09年の世界的な株価の戻りを予想することはできなかった。

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