1月9日(ブルームバーグ):米ゴールドマン・サックス・グループは商品の投資判断を「オーバーウエート」に維持している。需要回復で供給不足の観測が再び強まるとみているためだ。また、投資家が欧州債務危機に対するヘッジを図るとみられることから、今年は商品の中で金を選好するとした。
ゴールドマンの商品調査責任者ジェフリー・カリー氏は9日にロンドンで開かれた同社戦略会議で、米国の金利とインフレが今後も低水準にとどまる見通しの中で、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物相場は向こう1年で1オンス=1940ドルまで上昇すると予想。昨年12月時点の見通しを維持した。金相場は昨年9月に付けた過去最高値から16%下げている。
欧州債務危機の広がりに加え、米連邦準備制度理事会(FRB)が少なくとも2013年半ばまでフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標をゼロ近辺で維持する方針を示したことから金需要は昨年ほぼ1年を通して強まった。
カリー氏は同会議でのインタビューで、「われわれの金に関する見通しは、基調となる実質金利の見方に基づいている」と述べ、「相場の急落が金をさらに魅力的にしている」と付け加えた。
ロンドン時間9日午後5時11分(日本時間10日午前2時11分)現在、金先物3月限は変わらずの1オンス=1616.80ドル。
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