1月5日(ブルームバーグ):投資家ジョージ・ソロス氏は5日、ユーロ圏に亀裂が入れば「壊滅的な」結果をもたらすだろうとの見解を明らかにした。同氏はまた、市場はユーロ圏分裂の可能性を織り込み始めているとも指摘した。
ソロス氏はインド南部ハイデラバードで質問に答え、17カ国で構成するユーロ圏が分裂した場合、欧州ならびに「世界の金融システム全体」に影響を及ぼす可能性があると発言した。
欧州危機を封じ込めれるかどうかについては現時点では明らかではないとし、多くの人々は危機が一線を越えてしまっており、「解決不可能」だと感じているとも述べた。
ソロス氏はさらに、市場が「均衡から程遠く、過去に用いられた基準や手段を用いての予測が極めて難しい」と指摘した上で、投資家は「慎重に行動する必要がある」と発言。「起こり得る事態を正確に予想できなければ、資金を失い続けるよりは何もしない方が得策だ」と述べた。
ソロス氏「EUの分裂は国際金融システムにとって破壊的」=報道
ロイター 1月6日(金)15時27分配信
[6日 ロイター] 著名投資家のジョージ・ソロス氏は、ユーロの崩壊と欧州連合(EU)の分裂は国際金融システムに破壊的な結果をもたらすことになるとの見方を示した。インドの各紙が報じた。
ビジネス・ライン紙によると、ソロス氏はインド南部の都市ハイデラバードで、「ユーロは現在、EUの政治的結束を脅かしている可能性がある」と指摘。「ユーロが崩壊した場合、EUの分裂につながるだろう。それは欧州だけでなく、世界の金融システムにとって破壊的な事態となる」と語った。
エコノミック・タイムズ紙によると、同氏は「(ユーロ圏危機は)2008年の危機よりも深刻で脅威になっている」と指摘した。
また、ミント紙によると、同氏はビジネススクールのイベントで、「債権国と債務国」の不均衡によって、一部のユーロ圏諸国は短期的に、さらなる緊縮財政措置を取る必要があるかもしれないと述べた。
「残念ながら、彼らは深刻な金融危機をまだ解決しておらず、状況悪化につながっている。しかも解決策が見つかるかも全く分かっていない」と指摘した。
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