11月15日(ブルームバーグ):ポールソンやランズダウン・パートナーズ、ローン・パイン・キャピタルなどのヘッジファンドは、米シティグループの株価が7-9月(第3四半期)に38%下落する中でシティ株の持ち分を減らした。
当局への届け出によると、ジョン・ポールソン氏が創設したヘッジファンド運営会社ポールソンは7-9月期にシティ株を約840万株、欧州最大の株式ヘッジファンドであるランズダウンは同130万株、ローン・パインは同380万株をそれぞれ売却した。ブルームバーグがヘッジファンド運営会社757社を対象に集計したデータによると、シティ株は合計で約3080万株売られた。
KBW銀行指数を構成する24行のうち、シティ株の7-9月期のパフォーマンスは4番目に悪かった。届け出によればヘッジファンドのポートフォリオは40億ドル(約3100億円)余り減少したが、シティの株価下落がその一因となった。また米成長鈍化に加え、銀行が欧州債務危機に関連した損失を被る懸念が強まる中、投資家はバンク・オブ・アメリカ(BOA)株の売却も進めた。
ポーテールズ・パートナーズ(ニューヨーク)のアナリスト、チャールズ・ピーボディ氏は、「8月には世界的なリセッション(景気後退)の懸念があった」とした上で、「シティ株は、同行が世界各国に事業展開しているため、最も大きな圧力を受けた。人々が国際的な投融資を探していた今年1-3月(第1四半期)の市場の考えとは対照的だ」と指摘した。
一方、シティ株を買い増したことが明らかになったのは、イートン・パーク・キャピタル・マネジメントやビル・アックマン氏が率いるパーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントなど。合わせて700万株余りを購入した。シティ株は9月末から今月14日までに11%上げている。
当局資料によると、そのほか保有するシティ株を減らしたのはマーベリック・キャピタルやデービッド・テッパー氏のアパルーサ・マネジメントなど。
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