7月28日(ブルームバーグ):米議会が債務上限の引き上げで合意に達しなかった場合、財務省は国債保有者への利払いを優先する方針だ。発表がまだ行われていないとして匿名を条件に政府当局者1人が明らかにした。
財務省によると、8月4日に約900億ドル(約7兆円)の国債が償還期限を迎え、同月15日には300億ドル超の利払いがある。8月全体では5000億ドルを超える国債が償還される。
このコメントを受け、8月4日に満期となる6カ月物Tビル(財務省短期証券)の価格は下げ幅を縮小した。民主党関係者がこれより先に明らかにしたところによると、オバマ政権は29日の米市場取引終了以降に、債務上限が引き上げられなかった場合の国債支払い優先に関して国民に説明する予定。
ガイトナー米財務長官は、議会が債務上限を引き上げなければ政府の借り入れ権限が8月2日で失効すると繰り返し述べてきた。
リード米上院院内総務(民主、ネバダ州)は、ベイナー下院議長(共和、オハイオ州)が提案した債務引き上げ案が米東部時間28日夜に下院で可決された場合、同日中に上院での否決に向けて動くと表明した。これにより、上院が今週末にデフォルト(債務不履行)回避のための妥協案で採決を行う道が開けるとしている。
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