2011年2月3日木曜日

世界一の富豪スリム氏:保有株が値上がり-ゲイツ会長との差拡大か

2月2日(ブルームバーグ):米誌フォーブスで昨年、世界一の富豪とされたメキシコのカルロス・スリム氏だが、保有株の値上がりで株式市場でも米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長や米バークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェット会長を2年連続で上回る成績となった。2011年も首位を維持し、2位以下との差を広げる可能性がある。

  スリム氏は、鉱業から通信業まで幅広い分野の企業の株式を保有し、その大半はメキシコ企業。ブルームバーグの集計データによれば、公表されている同氏の保有株は10年に約37%値上がりし、その価値は700億ドル(約5兆7000億円)に膨らんだ。このうち489億ドルは、携帯電話サービス会社アメリカ・モビル株が占める。

  バークシャー株は昨年22%上昇したが、その値上がり益はバフェット会長が追い付くには十分でなかった。マイクロソフト株は下落し、ゲイツ会長のリターンに悪影響を及ぼした。

  米BCPセキュリティーズの調査責任者、ウォルター・モラノ氏は、メキシコが「11年の新興市場」になり、スリム氏の資産価値を一段と押し上げると予想。メキシコ経済の成長は、最大の貿易相手国である米国の景気拡大のほか、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)以外の投資機会を探す投資家によってもたらされるとの見方を示した。

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