2010年12月9日
コモディティ市況について
ご存知の通り、国際エネルギー機関などは、世界の石油資源が枯渇しつつあると指摘しています。おそらく世界には眠っている石油がまだ豊富にあると思いますが、探し出して掘り起こすにはとてもコストがかかるでしょう。
短期的には確かに石油の供給は満たされていますし、いくつかのコモディティは2011年に調整があるかもしれません。金はこのところ直線的に上昇しましたので、いったんは調整を経験するでしょう。それでも、もし仮に、石油や金の価格が2011年に調整したとしても、私は売却しません(と言っても、石油や金が2011年に値下がりするという見通しを特に持っているわけではありませんが)。もし値下がりしたら、おそらく買い増します。どんな市場でも、強気な相場の中とはいえ、たいてい価格調整は起こるものです。今の局面で私はコモディティを売ってはいませんし、もしコモディティ価格が下がれば、さらに買い増すつもりです。短期的な動きについては分かりません。
注目しているコモディティ
そうですねぇ…、米(ライス)に関心があります。天然ガスも詳しく見た方が良いかもしれません。
米(ライス)も天然ガスも値下がりしています。コモディティ全体の値上がりにつられて若干上昇することもありましたが、いずれも最高値から値下がりしています。そういった値下がりしているコモディティは、注目に値します。
世界経済について
間違いなく市場の期待インフレ率は上昇しています。だからこそ金をはじめとして各種コモディティが値上がりしているわけであり、世界中の人々が、金融緩和による過剰なマネーサプライによって実物資産の価格が高騰することを懸念しています。金融緩和政策が実物資産の価格上昇を引き起こしてきたことは、歴史が証明しています。
世界経済が改善すれば、供給不足が進むので、コモディティ投資で利益があがります。反対に、世界経済が改善しなければ、政府は往々にして貨幣を増発します。政府が資金供給を拡大すれば、報われるのは実物資産に投資している人たちです。もし株式市場が崩壊しても、金融緩和によって実物資産の値下がりは比較的軽微で済みます。したがって、いずれにしても今後数年間は、私はコモディティ投資の魅力が大きいと思います。アセットクラスとしてのコモディティの価格は一段と上昇するでしょう。
もし仮に、米国政府が紙幣の増発は好ましくないと考えて、市場への資金供給を止めたとしても(このときには世界経済はおそらく持ち直していると思いますが)、私はやはりコモディティへの投資を選びます。コモディティの供給が不足するからです。天然ゴムをはじめとするコモディティの市場を見れば分かりますが、値上がりしているのは単純に供給不足が原因です。世界経済が成長を続ければ、供給不足がより深刻になり、コモディティ価格の上昇が進んでいくに違いありません。
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