2010年10月30日
「007」シリーズなどのヒット作をつくってきた米国の名門映画会社メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)が米連邦破産法11条の適用を申請し、倒産する見通しになった。事前調整型の法的整理で、新興の米映画制作会社スパイグラス・エンターテインメントの支援で再建を目指す。
MGMの再建では、著名な投資家のカール・アイカーン氏がカナダの映画制作会社ライオンズ・ゲート・エンターテインメントとの合併案も提案していた。MGMは29日、債権者による投票の結果、破産法11条とスパイグラスによる支援を組みあわせた再建案が採択されたと発表した。
米メディアによると、MGMの負債総額は約40億ドル(約3200億円)。債務を株式に変えて債権者が大株主になるほか、スパイグラスも一部株式を保有し、同社創業者が新生MGMのトップに就く計画だ。
MGMは「ロッキー」などでも知られる老舗(しにせ)。2005年にソニーと米投資会社などが共同買収したが業績不振が続き、再び身売り先を探していた。ソニーはMGM株の約20%を保有しているが、ソニーによると、すでに全額償却しており、倒産でも新たな損失は発生しない。
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