10月18日(ブルームバーグ):著名投資家ウォーレン・バフェット氏は、これまでで最悪の投資先について、自身が率いる米保険・投資会社バークシャー・ハサウェイの社名となった繊維会社だったとの見解を示した。米経済専門局CNBCで語った。
バークシャーの会長兼最高経営責任者(CEO)であるバフェット氏(80)は、CNBCで18日に放送されたインタビューで、「これまで買った中で最悪の株式は、バークシャー・ハサウェイだ」と発言。「ひどい事業に大量の資金を投じてしまった」と述べた。
伝記作家のアンドルー・キルパトリック氏によれば、バフェット氏と投資パートナーは1960年代、当時男性スーツの裏地を製造していた繊維会社バークシャー・ハサウェイの経営権を約1400万ドル(現在のレートで約11億3600万円)で取得。だがバフェット氏は、競合他社ほど設備の改良に資金をつぎ込まず、バークシャーの利益は投資資金に回した。
キルパトリック氏は自身の著書で、「繊維事業は投資資金を回収しなかった」と記している。
バフェット氏が繊維製品の生産を段階的に縮小し、85年に工場の設備を16万3122ドルで売却したことが、同年のバークシャーの年次報告に添付された書簡で明らかになっている。バークシャーはその年に4億3580万ドルの利益を計上。投資利益のほか、保険や新聞などの事業が好調で、前年の2倍余りの利益となった。一方で繊維事業は85年、132万ドルの損失を出した。
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