8月23日(ブルームバーグ):粗糖相場が5カ月ぶりの高値からさらに上昇するとの見通しを、スイスの商品調査会社キングズマンが示した。ロシアや中国などでの悪天候で生産が落ち込んでいることに加え、最大の生産国であるブラジルでは港湾の混雑により輸出が遅れていることを理由として挙げた。
キングズマンのマネジングディレクター、ジョナサン・キングズマン氏は23日、スイスのローザンヌからの電話インタビューで「世界各地で粗糖在庫が非常に低水準となっており、生産に影響する恐れのある天候関連の問題を多く抱えている」と指摘。「これらの要因が合わさって市場関係者は強気になっている」との見方を示した。
ロシアで干ばつ、パキスタンは洪水の被害を受け、これらの国々の輸入が増加する兆しがあるなか、粗糖相場は1年1カ月ぶりの安値を付けた5月7日以降、54%上昇している。ロシアは先週、同国の生産が見通しを20%下回ると予想。パキスタンは16日、不足を補うため12月までに粗糖の買い入れを開始する可能性があると発表した。東南アジア最大の輸入国であるインドネシア政府は19日、豪雨の影響で生産が目標を下回る可能性を指摘した。
キングズマン氏は「世界各地が異常気象に見舞われている」と指摘。「パキスタンではひどい洪水が相次ぎ、中国では洪水や乾燥した天候、インドネシアでは降雨が続いている。状況が悪化すれば相場は急騰する可能性がある」と述べた。同氏は来週、ニューデリーで会議を主催する。
ICEフューチャーズUSの粗糖先物10月限は20日、1ポンド当たり20.07セントと、中心限月としては3月11日以来の高値を付けた。
【東京バサラ】
金の下げ要因
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