2010年5月24日月曜日

今年の金相場、1920年以来最長の上げ局面か-年内さらに27%上昇も

5月24日(ブルームバーグ):投機家は産金を上回るペースで金を購入しており、アナリストらは価格が年内さらに27%上昇すると予想している。相場は年ベースで、少なくとも1920年以来最長の上昇局面となる公算だ。

UBSのデータによると、金を裏付け資産とするETP(上場取引型金融商品)は今月14日終了週に42.5トン増え、過去1年2カ月で最大の増加。調査会社GFMSによると、中国やオーストラリアなど主要産金国18カ国の週当たり生産量は昨年、平均42.3トンだった。金価格は今月14日に更新した過去最高値の1オンス=1249.40ドルから5.8%下落して同1177.10ドルとなったものの、ブルームバーグ・ニュースがトレーダーやアナリスト、投資家ら計23人を対象に実施した調査の中央値によれば、年末までに1500ドルを付ける見込みだ。

金の購入加速は、株式のMSCI世界指数が4月半ばから最大16%下落し、ユーロの対ドル相場が4年ぶり安値を付けたことが背景。ヘッジファンドを運営するジョージ・ソロス氏やジョン・ポールソン氏らを含むETP保有者は、今月14日までに過去最高の1921トンに積み上げた。これは、各国中央銀行の保有高をも4行を除いてしのぐ規模だ。

  USグローバル・インベスターズで20億ドル(約1800億円)の運用を手掛けるエバン・スミス氏は「金はあと、1000ドル上がるだろう」と語る。金が2年以内に700ドルを付けるとの2006年の予想を的中させた同氏は「欧州でこれまでに目にした混乱や問題のすべては、安全な投資避難先として金に多くの価値があることを思い出させたにすぎない」と指摘した。

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